はじめに
日本を代表する人気ミステリードラマ「金田一少年の事件簿」は、数多くの熱心なファンから長年愛され続けています。このシリーズの主人公・金田一はじめは、IQ180を誇る天才高校生探偵として知られ、難解な事件を次々と解決してきました。本シリーズの魅力は、はじめが事件に立ち向かう様子や、彼を取り巻く個性的なキャラクターたちの描写にあります。そして、シリーズを一層興味深くしているのが、代々異なる俳優が演じはじめの役柄を受け継ぎ、それぞれ独自の解釈を加えてきた点にあります。今回は、歴代のはじめ役俳優たちの魅力に焦点を当て、彼らの演技の違いや、それぞれの時代に合わせた設定の変遷などを紹介していきます。
堂本剛が演じた初代金田一はじめ
1995年から放送が開始された金田一少年の事件簿シリーズの初代では、KinKi Kidsの堂本剛さんが主人公・金田一はじめを演じました。彼の演じるはじめは、原作に忠実な姿で描かれ、三枚目キャラながらも事件解決への迫力ある姿が視聴者に強い印象を残しています。
堂本剛版におけるはじめの個性
堂本剛さん演じる金田一はじめは、明るく元気いっぱいのイメージが強かったです。友人の幸之助や七瀬美雪たちとの掛け合いでは、はじめのおちゃめな一面が際立っていました。一方で、難事件に立ち向かう際には、鋭い洞察力と高い知能を発揮し、視聴者を驚かせてきました。このギャップが、初代金田一の魅力の一つだったと言えるでしょう。
劇場版「上海魚人伝説殺人事件」では、はじめが主体的に事件に関わっていく様子がリアルに描かれており、青春映画のような雰囲気も垣間見えました。ユーモアとミステリーが見事に融合した人気作品となりました。
堂本剛の演技の魅力
堂本剛さんの演技は、はじめのイメージを的確に表現していたと評価されています。おちゃらけた三枚目キャラクターの側面から、突如鋭い知性を発揮するはじめの姿まで、堂本さんならではの幅広い演技力が光っていました。特に「蝋人形城殺人事件」では、はじめが危機的状況に陥るシーンで、彼の演技力が存分に発揮されていました。
一方で、原作の金田一はじめはやや大人びた性格設定だったため、堂本さん演じるバージョンとのギャップが生じていた面もあります。しかし堂本さん版はじめは、それでも多くの視聴者の心に響く人気キャラクターとなりました。
松本潤が演じた2代目金田一はじめ
2代目の金田一はじめは、2001年に嵐の松本潤さんが演じました。松本さんは、初代とは異なるクールな雰囲気を演出し、新たなはじめの魅力を引き出しています。
松本潤版のはじめの特徴
松本潤さんが演じたはじめは、クール且つ高単位頭脳を持つ青年として描かれていました。事件解決への探求心が強く、時に七瀬美雪から「変人」とも言われるほどでした。一方で、誠実な探偵魂を持っており、真摯な態度で事件に臨む姿勢が好評を博しました。
初代のイメージとはかけ離れた設定でしたが、松本さん自身の魅力的なビジュアルと、探偵としての格好良さが上手く演出されていたことが印象的でした。
松本潤の演技の魅力
松本潤さんは、クールな雰囲気とあどけない表情を同居させる、アイドル気質と探偵気質のバランスが絶妙なはじめを演じきりました。冷静沈着な金田一一の一面を見事に表現していました。また、ファンからは知的で高身長なビジュアルも大いに魅力と評価されていました。
ただしこの設定は、原作の明るいイメージからかなり逸脱していたため、視聴者の受け止め方は賛否両論がありました。しかし松本さんの出演により、シリーズの新たな魅力が生まれたことは間違いありません。
亀梨和也が演じた金田一はじめ
3代目の金田一はじめは、2005年の単発ドラマ「金田一少年の事件簿 吸血鬼伝説殺人事件」で亀梨和也さんが演じました。他の代とはまた違った新鮮な設定が採用されています。
亀梨和也版のはじめのキャラクター設定
亀梨和也さんが演じたはじめは、不良的なイメージが強く設定されていました。金髪で眉にピアスをつけ、喫煙シーンも見られるなど、前の2代と大きく異なる姿で登場しました。事件解決の過程では、知的なはじめの一面も見られましたが、通常時は大人びた不良っぽい様子が印象的でした。
このキャラクター設定は、原作のイメージからかなり外れており、視聴者からは批判を受ける面もありました。しかし一方で、ファンの中には「このようなはじめの姿勢も悪くない」と新鮮な反応もあったようです。
亀梨和也演じるはじめの魅力
亀梨さんの演技自体には定評があり、金田一ファンからも高く評価されていました。特に事件の核心に迫るシーンでの鋭い視線や、美雪を守る優しさには、亀梨さんの演技力が光っていました。
またこの設定のおかげで、特に年上の女性ファンから、「こんな不良でもカッコいい」という妄想を抱かれる存在になったとも言われています。亀梨さんならではの新鮮ないじめられキャラクターとなったのは確かでしょう。
山田涼介が演じた4代目金田一はじめ
2013年から2014年にかけて放送された4代目シリーズでは、Hey! Say! JUMPの山田涼介さんが金田一はじめを演じました。原作に忠実な設定がなされ、はじめの本来の魅力が詰まっていると評価されています。
山田涼介版のはじめの特徴
山田涼介さん演じるはじめは、原作の設定に極力忠実に再現されていました。明るくひょうきんな性格で、時折エッチな発言をするなど、はじめの魅力が存分に発揮されていました。一方で、事件解決時の鋭い洞察力や高い知能も合わせ持っていました。このようなコメディとシリアスのバランスが絶妙で、視聴者から絶賛されました。
また山田さん自身の運動神経の良さを生かした、アクションシーンも多く見られました。ファンからは「原作のはじめそのまま」という評価が多数寄せられたほどでした。
山田涼介の演技の魅力
山田涼介さんはデビュー当初から高い演技力が評価されており、4代目のはじめ役でもその力量が遺憾なく発揮されていました。はじめのさまざまな表情やトーンの変化を自然に表現しており、視聴者を惹きつける魅力があると指摘されていました。
特に「香港九龍財宝殺人事件」では、原作のイメージを踏まえながらも、新鮮でスリリングな演技が光っていました。劇場版「金田一少年の決死行」でも、事件に立ち向かう姿や味方思いの心情を見事に演じきっていました。
道枝駿佑が演じる5代目金田一はじめ
そして2022年、ジャニーズグループ「なにわ男子」の道枝駿佑さんが、新シリーズの5代目金田一はじめを演じることになりました。高身長でスレンダーなイケメンという新鮮な設定が注目を集めています。
道枝駿佑版のはじめにどんな新解釈が
まだ実際の姿は明らかになっていませんが、道枝さん演じるはじめについては、様々な期待が寄せられています。高身長であることから、スマートで落ち着いた知的な印象を与えるのではないかと予想されています。一方で、アイドル出身ということで、はじめの三枚目キャラクターらしい面も意識されるかもしれません。
さらに今回は日本国内外に向けた世界配信の予定もあり、多様な視聴者の目線に立ったはじめの演出がなされると思われます。果たしてどのような新しいはじめが生まれるのか、放送を前に期待が高まっています。
道枝駿佑の演技力への期待
道枝さんは、2022年に主演映画「滝口くんとナオト」を公開するなど、俳優として確かな実力を発揮しています。高身長とスレンダーなスタイル、そしてイケメンビジュアルを生かした演技が期待されています。
一方で、先達と比べれば未だ俳優としての経験は浅いため、演技力についていくつか不安視する意見もあります。しかしながら、きっと前例のない新しい金田一像を生み出してくれるのではないかと、多くの視聴者は心待ちにしているようです。
まとめ
以上、金田一少年の事件簿シリーズの歴代金田一はじめを紹介してきました。堂本剛さんの原作に忠実で迫力のある演技、松本潤さんのクールな解釈、亀梨和也さんの不良キャラ設定、山田涼介さんの原作再現と各代のはじめには魅力がありました。そして次は道枝駿佑さんによる新たな金田一はじめが誕生します。
歴代のはじめ役俳優たちは、時代に応じてキャラクターを熱演し、それぞれのファンを獲得してきました。そしてシリーズの人気を支えてきたのは、原作との確執や、新たな試みへの期待感があったからこそだと言えるでしょう。金田一少年の事件簿は、これからも視聴者を魅了し続ける人気作品として愛されていくことでしょう。
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